シュラフカバーの必要性と選び方、使い方を比較

シュラフカバーとは、マミー型のシュラフを入れるカバーです。

もっとわかりやすく言うと、シュラフのレインウェアです。

 

シュラフカバーは必要なの?


おそらくシュラフカバーを知っている人は、テント泊の登山や沢のぼりなどの本格的なアウトドアを楽しまれている方が多いと思います。

シュラフカバーというのは、状況により必須ではないアイテムなので、その必要性についてはいろいろと議論されているアイテムでもあります。

 

 

シュラフカバーの役割

シュラフカバーの役割は

・シュラフ外の水からシュラフが濡れないように守る

・保温能力を上げる

です。

 

役割その1、シュラフ外の水からシュラフが濡れないように守る

本格的に登山している方の多くがマミー型のダウンシュラフを使っていると思います。

ダウンシュラフは同じ保温力の化繊シュラフに比べて軽量でコンパクトですからね。

特にシュラフカバーが必須となってくるような冬の登山では、化繊の寝袋は大きすぎてザックが埋まってしまうため、一部のマニアを除いてつかわないです。

ダウンのシュラフには弱点があります。
それは、

-----------------------
濡れると膨らまなくなる
-----------------------

ことです。

1泊の日帰りだったらまだいいのですが、縦走などの連泊でシュラフを使用するときに濡れてしまうとダウンの膨らみが低下するために保温力が下がります。

冬期にこの状態になると、かなり深刻な状況になってしまいます。


外気温が低かったり、テント内と外との温度差があると、テント内が結露します。

冬に自宅の窓を見ると結露で窓ガラスがべちゃべちゃになっていますよね。

あれと同じ状況がテント内で起きるのです。

 

IMGP3044.jpg

朝起きると、テントのフライシートがこんな感じに!(雨降ってません。)

 

テント内に人間がいる限り、基本的に結露します。

それは主に

・人間が出す体温やストーブの使用により外よりもテント内の温度が高い

・呼吸や皮膚から出す水蒸気

・テント内でお湯を沸かすなど湿度が異常に上昇する

が原因です。

 

特に冬になるとテント本体の内壁が結露します。

そして、それがバーナー・火器の使用や日中の温度上昇などで水分に変わり、ポタポタと下にたれてきます

テントの床は防水生地なので、そのまま水溜りに・・・

それだけでなく、山で吹き荒れる風により、結露でべちゃべちゃになった内壁の水滴がテント内に降り注ぎます。

テント内で結露の雪や雨が降るのです!
(※基本的に氷点下付近の気温での世界の話です。)

 

温暖な夏でも結露は発生します。

通常のテントでも結露は発生します。

ちゃんとしたダブルウォールのテント(テント本体とレインフライの2枚で構成されるテント)なら、結露はしてもそれほど気にならないでしょう。

ただ、ツェルトなど、通気性のない素材をつかったテント内は致命的な結露が発生します。

 

IMGP3033.jpg

例えば、結露大王のツェルトに宿泊すると・・・

IMGP3040.jpg

翌朝になると、内部に水溜りが!!!(一度も雨が降っていません。)

ツェルト内部が大量に結露して、写真右下部分に水溜り発生。

こんな結露にダウンのシュラフが触れたら、いっきにロフトダウン!(縦走ではキツイ!)

比較的、夏のような場合でも上記のような場合は、結露対策としてシュラフカバーが必須となります。

 

次は冬の話です。

 

IMGP4695.jpg

厳冬期の八ヶ岳、赤岳鉱泉(2012年1月)

 

実際に冬山でテントに宿泊した場合、深夜が氷点下の場合はテント本体の生地に結露が凍りつきます。

 

IMGP4180.jpg

テント本体の内側に凍りついた結露 まるで針のように尖っています

 

この結露は、テントが風で揺らされるとサラサラと落ちるため、まるでテント内に雪が降ったかのような状況になります。

 

IMGP4177.jpg

冬山のテント内。シュラフカバーの上に大量の凍った結露が降り注ぐ。

テント内で寝ていると、チラチラと冷たい氷が顔にあたり、冷たいです。

ただ、雪や氷は固体ですから、そのままではシュラフを濡らしません。

実際には、テント内で朝食をとるためにバーナー・火器を使用したときの温度上場や日中の温度上昇などで、一気に凍っていたすべての結露が水へと変わりシュラフを濡らします

 

そして、冬ならではの問題として、積雪が多い場合、テント内の出入り口付近に雪が入ります。

 

IMGP4694.jpg

 

これは、どれほど気をつけても、どうしても入ってしまいます。

テントの出入り口付近に入り込んだ雪は、テント内が温かい場合は、すぐに水へと変わり、あらゆるものを濡らします。

 

積雪期にテント泊するなら、シュラフカバーは必須と考えたほうが良いでしょう。

もし、今は思えなくても、実際に冬にテント泊したら、シュラフカバーの必要性に気づくことでしょう。

 

役割その2、保温能力を上げる

この効果を目的としてシュラフカバーを購入する人も多いはずです。

手持ちのシュラフでは少し保温力不足かな~という方はシュラフカバーを使用することで保温力をアップできます。

その保温効果ですが、メーカーから聞いた話だと

-------------------------------
気温が0℃以上なら 約+2~3℃
気温が0℃以下なら 約+1~2℃
-------------------------------

くらいの保温力アップが見込めるそうです。


☆シュラフカバーが必要なのはどんなとき?

シュラフカバーが必要となる状況を書いてみました。(まだ他にもあるかも・・・)
・沢登りでシュラフのみで寝るとき
・氷点下の気温の山をテント泊するとき
・ビバークの可能性があるとき
・手持ちのシュラフの保温力を少し上げたいとき

とにかく、シュラフが濡れそうな状況になりそうな場合はシュラフカバーを持っていった方がいいでしょう。

 

シュラフカバーを使うことによるデメリット

防水効果と保温力アップとなるシュラフカバーですが、いいことばかりではありません。

ちゃんとデメリットもあります。

 

〇シュラフカバーのデメリット

・シュラフカバー内が蒸れる

・シュラフのサイドジッパーが使えない

・モンベルのスーパースパイラルやスーパーストレッチのシュラフを使っていると、カバーの大きさで伸びが制限される

 

〇シュラフカバー内が蒸れる

あなたはウインドブレーカーを着たときと、レインウェアを着たときでどちらが蒸れますか?

シュラフを包んでいる生地の素材はナイロンです。

そして、シュラフカバーで使われている素材はゴアテックスなどの防水透湿素材です。

運動するときに着て比べるとわかるとおもうのですが、基本的にナイロンよりも防水透湿性素材の方が蒸れます。

人間は肌から常に水蒸気を出しています。

シュラフカバーを使用すると防水透湿素材の能力により外に放出する水蒸気の量が制限されるため、シュラフが湿っぽくなります

つまり、シュラフカバーを使うことにより外からの水による濡れは防げるが、自分自身が出す水蒸気により多少湿っぽくなるということです。

これを解決するには、シュラフを干せるときに干すしかありません

 

〇シュラフのサイドジッパーが使えない

多くのシュラフカバーにはサイドジッパーがありません。

シュラフカバーの中にシュラフを入れるため、シュラフのサイドジッパーがあまり意味がなくなってきます。

熱い場合はジッパーを開放による温度調節が不便になります。

 

〇モンベルのスーパースパイラルやスーパーストレッチやスーパースパイラルなどのシュラフを使っていると、カバーの大きさで伸びが制限される

伸びる寝袋が特徴のモンベルのシュラフを愛用している方が多いと思います。

シュラフカバーを使うと、残念ながらシュラフカバーの大きさで延び幅が制限されます

 

シュラフカバーの選び方

①シュラフのサイズに合ったシュラフカバーを選ぶ

シュラフカバー選びの重要なポイントは、
--------------------------------------------
シュラフのロフトを押さえつけないものを選ぶ
--------------------------------------------
ことです。

シュラフに対してシュラフカバーが小さいとシュラフのロフトを押さえつけてしまい保温力が低下します。

特に冬用のシュラフはダウンの量が多く横幅が大きくなるため、それにあったサイズのシュラフカバーを選ぶことが重要です。


②防水透湿素材を選ぶ

シュラフカバーに使われている防水透湿素材としてゴアテックスが一般的で、性能も一番です。

 

実際に、多くのメーカーのシュラフカバーには一般的にゴアテックスが使われています。

(モンベルではブリーズドライテックというモンベル独自の防水透湿素材が使われています)

なぜ、これほどゴアテックスが重宝されているかというと、

  • 防水性能が他の防水透湿素材より高い(45000mm)
  • 透湿性が他の防水透湿素材より高い(13,500(g/m^2/24hrs)
  • しかも、性能が経年劣化により低下しにくい(意外と知られていない事実)

3シーズンでシュラフカバーを使う程度であれば、どのような防水透湿素材でも良いかもしれません。

だいたいゴアテックス以外の防水透湿素材はポリウレタン系なので、加水分解により性能が劣化します。

だいたい寿命は5年程度が目安といわれています。

 

それに比べてゴアテックスはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が使われています。

多孔質のPTFEは、化学的に非常に安定した物質で、経年劣化はまったくないそうです。

つまり、通常使用であれば非常に長い年数使えるということです。(ゴアテックスよりも表生地のナイロンの方が寿命が早いかも)

もし、あなたが「冬にシュラフカバーを使用する」のであれば(特に厳冬期に山で使うようなシュラフの濡れが死活問題になる状況で使う予定の方)は、ゴアテックスを選ぶのが賢明な判断といえます。

 


③少し重くてもゴアテックスの3レイヤーがおすすめ

そろそろネタがマニアックすぎていったい何を言っているかサッパリわからない人が続出かもしれませんが、話を続けます。

ゴアテックスにはいくつか種類がありますが、主にシュラフカバーに使用されているゴアテックスには2レイヤーと3レイヤーの2つがあります。

2レイヤーとは(表生地 + ゴアテックスメンブレン)の2層構造

3レイヤーとは(表生地 + ゴアテックスメンブレン + 裏地)の3層構造

となっています。

2レイヤーの特長は、裏地が無い分だけ軽いことです。ただし、メンブレンがむき出しになるため物理的な磨耗により傷つくため消耗品の要素が強くなります。

3レイヤーの特長は、2レイヤーより重く、収納も大きくなりますが、メンブレンが裏地により保護されていため磨耗の耐久性が高く長く使えます。

しかも、それだけでなく厳冬期においては2レイヤーに比べて、3レイヤーの裏地の拡散機能により目立った結露が起こりにくいという結果になっています。

 

 

ネット通販で人気のシュラフカバー

私はバイルスという好日山荘オリジナルブランドのワイドシュラフカバーに使っています。ただ、大手通販サイトを見ると、イスカのゴアテックスシュラフカバーが人気で非常に評価も高いようです。(バイルスがあまり流通していないのもあるでしょうが)

シュラフカバーは、なぜかアウトドアショップではほぼ定価で販売されていますが、ネット通販で買うと異常に安いです。

 

3シーズン用シュラフカバーの人気

3シーズン用のシュラフにカバーをかける場合はイスカのゴアテックスシュラフカバー ウルトラライトが人気です。

isuka1.jpg

ゴアテックスの3レイヤーで丈夫ですが、表生地が軽量化されています。

定価は2万円程度しますが、ネットで買うとものすごく割引されて販売されています♪

◎使用者の口コミレビュー

  • 高い買い物ではありますが、性能、重量、必要性、諸々考えると ベストバイだと思います。これがなければ、その分軽くなるし、スペースも空きますが、ダウンシェラフの事を考えると、現在は持って行かない選択はありません。
  • カバーがあれば、シュラフが濡れずに安心です。サイズも申し分ないです。他店では定価販売が主なので、安く買えて満足でした。

Amazon(配送無料で安い)

楽天~(ポイントがお得)

 

 

冬用の人気シュラフカバー

冬用のシュラフにカバーとしてイスカのゴアテックスシュラフカバーULワイドが人気のようです。

isuka1.jpg

ゴアテックスの3レイヤーで丈夫ですが、表生地が軽量化されています。

冬用のシュラフにあわせてサイズが大きくなっています

同じくネットだとかなり安く買えるのでおすすめです!

◎使用者の口コミレビュー

  • テント内の結露対策で購入しました。使用した結果は顔の周りのシェラフ部分のみ濡れてました。恐らく寝息か・・・・ヨダレ??^^;その外は濡れてませんでした。シェラフの汚れを防いでくれるので良しとします。
  • モンベルのロングに合わせて使ってます。サイズ的に問題は感じていません。ゴアテックスでこの値段 他の商品も検討しましたが悩まずにすんでしまいました。

Amazon(配送無料で安い)

楽天~(ポイントがお得)

 

寝袋をゴアテックスのシュラフカバーで包めば、雨でも雪でも厳冬期の冬山でも安心して過ごせますよ。

 

IMGP4706.jpg

 

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
 

寝袋の無料診断

◎ 特集