寝袋・シュラフを購入する前に-選び方の基本(封筒型orマミー型,化繊orダウン,保温力)

  • 投稿日:2010年2月 7日
  • 更新日:2017年4月25日
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寝袋・シュラフの選び方の基本となる形状(封筒型、マミー型)、中綿(化繊、ダウン)、保温力、用途別の選び方のポイント等について解説します。

内容は多いですが、一通り読むとご自身に最適な寝袋を選ぶことができるようになると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

2種類の形(封筒型、マミー型)

寝袋には大きく分けて、封筒型とマミー型の2つの形があります。

封筒型って何?マミー型とは?と思うかもしれませんが、写真でみるとわかりやすいです。

封筒型

封筒型の寝袋

マミー型

封筒型の寝袋

けっこう形が違いますよね。封筒型は、一般的に自宅で使うふとんに近い長方形ですが、マミー型はその名のとおりミイラみたいな形をしています。

単純に形だけの違い?!と思いきや、実はかなり用途が違っています。

そこで、封筒型とマミー型の特徴を比較しながら見てみましょう。

封筒型の特徴

封筒型の寝袋

○良いところ

  • 普段使用する布団に近い
  • 寝ているときの圧迫感があまりない
  • 価格が安いものが多い
  • 家族単位で使うには便利

△いまいちなところ

  • 重い
  • 収納時に大きい
  • 寒冷地には不向き(体との密着度が弱いため)

☆こんな人に封筒型がおすすめです。

  • 夏など暖かい時期のみキャンプする
  • 主な移動手段は車で、寝袋を自らの力で持ち運ぶ機会がすくない。

マミー型の特徴

封筒型の寝袋

○良いところ

  • コンパクトに収納できる
  • 重さが軽い
  • 寒冷地に向いている(体との密着度が強いため)

△いまいちなところ

  • 寝ているときの圧迫感が少しある

☆こんな人にはマミー型がおすすめです。

  • 登山やバイクや自転車など、積載量が限られている。
  • 3シーズンをキャンプする。
  • 冬もキャンプする。
  • 登山や縦走など、リュックに入れて持ち運ぶことが多い。
  • 荷物を軽くしたい。
  • 荷物を小さくしたい。

 

もし、封筒型とマミー型の寝袋のどちらにしようか迷ったら・・・マミー型の寝袋がおすすめです!!!

なぜなら、マミー型の方がキャンプや登山、バイクツーリングなどのいろんな使い方に対応できるからです(^^)

 

2種類(化繊、ダウン)の中綿と特徴

寝袋(シュラフ)の保温材として使われている中綿には大きく分けて、2種類の素材が使われています。 

1つは化繊(化学繊維)、もうひとつはダウンです。

細かく見ていくと化繊といっても、メーカーにより性能が様々ですし、ダウンといっても鳥の種類(ダックorグース)やフィルパワーによっても性能が異なります。ここでは、それぞれが大枠で当てはまる特徴についてまとめました。

 

◆化学繊維

sleepingbag_exceloft.JPGのサムネール画像

○良いところ

  • 普通に洗濯できる
  • 濡れに強い
  • ダウンに比べ値段が安い(約半額)
  • 収納状態で保管できる

△いまいちなところ

  • ダウンに比べて重い(約2倍)
  • ダウンに比べて大きい(約1.5倍以上)

 

◆ダウン

sleepingbag_down.JPG

○良いところ

  • 化学繊維に比べて軽い(約半分)
  • 収納状態で化学繊維に比べて小さい(約0.6倍以下)
  • 寝たときにふかふか感がある

△いまいちなところ

  • 洗濯に専用洗剤が必要
  • 濡れに弱い(濡れると膨らまない)
  • 化学繊維に比べて値段が高い(約2倍)
  • 自宅での保管時にある程度ダウンを膨らます必要がある(購入時についてくる巾着袋に入れるなど)
  • 保管状態が悪いとダウンにカビ生える

 

適切な保温力の寝袋を選ぶポイント

寝袋(シュラフ)選びでとても大切なのは寝袋の保温力です。同じメーカーでも中綿の量の違いで細分化されていたりします。

余裕のある保温力の寝袋を選ぶ

寝不足の日のことを思い出してみてください。一日中ぼーっとして頭がまわらなかったり、身体がだるかったりしませんでしたか?適切な睡眠がとれないと、翌日の体調に影響します。しっかりと睡眠がとれれば、旅の体験も鮮明に写ります。

寝袋を使うようなテントでの睡眠は、必ずしも快適とは限りません。断熱材で覆われて室温が安定している家と比べて、テント内は外気温、日差し、風、音の影響を大きく受けます。キャンプでよくあるのが「寒くて寝れなかった」です。手持ちの寝袋の保温力が足りず、最も気温が下がる夜中に身体が冷え切って目が冷めてしまい、そのまま眠ることができずに日の出を迎える、というケースです。

アウトドア慣れしていないと、実際のキャンプ地の最低気温が天気予報よりも下がりがち、ということに気づかないかもしれません。天気予報は市街地での予報温度ですが、実際にキャンプする場所は市街地より標高の高い山間部のことが多く、最寄りの市街地よりも気温が数℃下がります。また、天気予報の気温はあくまで予報であり、実際は数℃上下します。上にずれればよいですが、下にずれることもあります。

普段、皆さんが自宅で寝ている布団は、なんとか寝れる保温力ではなく、ちょっと汗ばむほどの保温力ではないでしょうか? キャンプ用の寝袋選びとなると、なぜかギリギリものもを選びがちです。

私は今までに夏のキャンプから厳冬期雪山登山まで経験し、累計100泊以上して確実な睡眠をとるために大切なことは、

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寝袋は保温力に余裕のあるものを持っていく

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ことだとわかりました。

 

使用目的と時期を明確にする

さまざまな形状、中綿の寝袋がありますので、登山目的で購入するのか、キャンプ目的なのか等を明確にすると、迷わず選びやすいです。使用目的を明確にするのは容易ですが、意外と悩ましいのが、使用する時期の選定です。夏限定なのか、GWや秋(シルバーウィークなど)も使うのかなどは、これからキャンプ未経験でこれから始める方には判断が難しいところです。

寝袋の保温力は、使用時期別に、

  • 夏用
  • 3シーズン用
  • 冬・積雪期用

の3つに分類することができます。

夏用の薄い寝袋か、3シーズン用の寝袋かで悩む方が多いようです。最初はレンタルや友人から借りる等でどの時期までキャンプするか見極めてから購入するのでも良いのではないか、と思います。

個人的には、春や秋の方が、夏よりも虫が少なく涼しくて快適で、おすすめです☆ また、日本の夏といっても、北海道や標高の高い場所は気温が低く別途検討が必要です。

 

メーカーの保温力はあくまで目安

現在販売されている多くの寝袋には、保温力が表記されています。

例えば、

  • 快適使用温度5℃、最低使用温度0℃ (この表示の場合、メーカー独自基準が多い)
  • コンフォート温度-5℃、リミット温度 -11℃、エクストリーム温度 -31℃ (この表示の場合、ヨーロッパ規格EN13537)

と表示されていたりします。

基本的に、2~3つの温度が表記されている場合、高い温度(快適使用温度、コンフォート温度)の方が実際に参考にするのが無難です。

(エクストリーム温度は命にかかわるほど危険な温度です。最低使用温度、リミット温度は、一般の方がなんとか寝れる温度、ぐらいに受け取るのが無難と思います。)

快適に寝れると書かれている快適使用温度やコンフォート温度で実際に使ったとしても、必ずしも快適に寝れるとは限りません。

それにはいくつかの理由があります。

  • 保温力の測定は、メーカー独自で行われているケースも多く、メーカー間で基準が違う場合がある
  • 測定は製品のベストコンディションで測定されたものであり、実際はそれより多少劣ると考えられる
  • 体感温度は個人差があり、体格の良い男性は暖かく感じ、女性や年配の方は寒く感じやすい
  • 利用者が寝袋を使い慣れておらず、最大保温力を引き出せない

自動車のメーカー表記の燃費が実際の燃費とならないように、寝袋も保温力もメーカー表記より少し劣るぐらいで考えておくとよいでしょう。寝袋は収納袋に圧縮して収納されている期間が長いほど、復元力も弱まり、保温力が低下します。

また、”自分が寒がり、冷え性”という自覚のある方は、暖かめの寝袋を用意することをおすすめします。

 

ある程度、大は小を兼ねます

保温力の高い寝袋は、暖かい時期にも使えます。例えば、3シーズン用の寝袋は、夏にも使えます。冬・雪山用の寝袋は、春や秋のキャンプにも使えます。冬用を夏に使うのは暑すぎて厳しいです。

表記されている寝袋の保温力は、ジッパー等をしっかり締めたときの最大値です。少し暑いなと感じたら、ジッパーを少し開ければ瞬く間に熱が逃げて涼しくなります。

登山等の用途では、軽量・コンパクトにするためにピンポイントの保温力を選ぶ方も多いと思いますが、車移動のキャンプでは保温力にゆとりのある寝袋を用意してもよいと思います。

 

用途別の寝袋選びのポイント(封筒型orマミー型、化繊orダウン)

どれが良いかは、用途によって大きく変わってきます。

ソロ・ファミリーキャンプ(車移動)、登山、バックパッカー、自転車旅行、バイク旅行、車中泊で選ぶ基準が異なってきます。

 

ソロ・ファミリーキャンプ(車移動)

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2016/07/08 北海道キャンプ旅行 上富良野町日の出公園オートキャンプ場にて

車移動のキャンプでは、収納は嵩張り重いものの普段の布団に近い寝心地で、価格も手頃な封筒型の化繊の寝袋を選ぶのが一般的です。

車移動のキャンプは、荷物の積み下ろし以外持つことがありませんので、重さはほとんど気になりませんが、収納サイズは大きさは車種と人数によって気になります。積載量は車種に大きく依存します。ソロキャンプであれば、一人分の荷物なので大抵の車なら積み込めると思います。ファミリーキャンプの場合、家族分の荷物を持ち運ぶことになり、例えば家族4人分の寝袋&マットレスとなると、かなり嵩張ります。積載力のあるワンボックス、ミニバン、SUV等であればなんとか車内に収まると思いますが、コンパクトカーで4人乗車だと荷物量を考えないとおそらく入り切りません。「荷物を小さくしないと車に入らないので、収納がコンパクトになる化繊のマミー型の寝袋にしました」という話もあります。

■参考リンク

 

登山

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2012/10/05 紅葉の涸沢

寝袋(シュラフ)選びにおいて、最もシビアなのが、登山です。

中綿が化繊の寝袋は扱いやすいですが、自分で長時間背負って坂を上り下りするような登山では、軽量で収納サイズがコンパクトであることが重要視されます。

そのため、快適性は多少劣るが保温力が出やすいマミー型、価格は高いが軽量でコンパクトに収納できるダウンを選ぶのが一般的です。

■参考リンク

 

バックパッカー

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2014/04/06 バリ島の旅

世界各地を旅するバックパッカーも毎日長時間、長期間移動するため、軽量・コンパクトを重要視します。

そうすると、登山のようにマミー型のダウン寝袋か、と思いきや、必ずしもそうではありません。短期間の旅ではダウンが有利かもしれませんが、数週間も旅するようなバックパッカーは、洗濯のしやすさを考えて化繊のマミー型を選ぶ方もいます。

登山と違いバックパッカーは旅の先々で洗濯ができます。ダウンは洗濯・脱水しても自然乾燥ではなかなか乾かないため乾燥機使ったりしますが、化繊であれば脱水したらほとんど水分を持たないため、天気の良い日に外でしばらく干せば乾きます。軽量なダウンよりメンテナンスし易い化繊を選ぶ方もいます。

また、バックパッカーは野外で寝るだけでなく、宿を渡り歩きます。屋内で寝るため、登山ほどの保温力を必要としないケースもあるようです。

夏用であれば、ダウンと化繊の重量・収納サイズに差がそれほど出ないため、安価で扱いやすい化繊のマミー型が手堅い選択の場合もあります。

■参考リンク

 

自転車旅行

cycle117_100827.jpg
2010/08/27 北海道自転車旅行 羊蹄山の前で

自転車旅行の場合は自分で背負うことはないため、登山ほど重量が気になることは無いものの軽いほうが走りやすく(特に上り坂)、積載量が限られているため、軽量・コンパクトな寝袋がおすすめです。

宿を転々とするスタイルでは寝袋不要かもしれませんが、キャンプ場を転々とするスタイルでは、野外で寝るため保温力に余裕のある寝袋がおすすめです。

夏であればダウンのマミー型か化繊のマミー型、3シーズンであればダウンのマミー型の寝袋がおすすめです。

■参考リンク

 

バイク旅行、バイクツーリング

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2008/07/28 バイクツーリング 富士山を背景に

バイクはパニアケースにもよりますが、意外と積載量がありません。アメリカンやネイキッドであればある程度外付けできますが、スーパースポーツ系はあまり積載できません。そのため、重量はバイクが背負うので気になりませんが、収納サイズがコンパクトなのは大切になってきます。

予算があれば、ダウンのマミー型がおすすめですが、予算を抑えたければ化繊のマミー型でも良いと思います。

■参考リンク

 

車中泊

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2014/01/12 伊豆&富士山周遊車中泊の旅 御浜岬公園より

車内の宿泊だと暖かいと思いきや、実際に寝てみるとかなり冷えるのが車中泊です。雨風はしのげるものの、断熱材が入っているような一部のキャンピングカーを除き、車内は外気温とそれほどかわらないのではないでしょうか。車中泊といっても、キャンピングカーで年中あちこち移動する方から、登山やスノーボード前の仮眠程度のものまでスタイルは様々です。

暖かい時期であれば、封筒型の化繊の寝袋で十分ですが、ダウンジャケットを着るような晩秋-冬-初春は夜は冷え込むため、頭も覆えるマミー型が良いかもしれません。

頻繁に車中泊される方は、寝袋の使用頻度が高いため、肌触りが良い生地使用して寝心地も軽い高価な封筒型のダウンの寝袋を使用している方もいるようです。

■参考リンク

 

マット(マットレス)を必ず用意する

普段自宅で寝るときは、掛け布団と敷布団で1セットになっていると思いますが、寝袋で寝るときも下にマットが不可欠です。テントで宿泊するときも、マット(銀マット、エアマットなど)を敷いて寝ます。

寝袋は持ち運びしやすくするために、高い圧縮率で収納できるようになっています。見方を変えると、人間が寝袋で寝たとき、身体と地面に挟まれた部分はぺちゃんこに潰れてしまう、ということでもあります。寝袋は、中綿が膨らんでたくさんの空気を抱えることにより保温力を生み出しますが、体重によって潰された部分は、ほとんど空気層が無いために断熱できません。地面の温度は体温よりずっと低く、マットなしで寝るとテントの生地と潰れた寝袋ごしにジワーっと熱が奪われて冷えるため、とても寝れたものではありません。

また、マットが無いと、地面の石や凸凹が身体に当たって痛いです。そのため、野外で寝るときは、マット(マットレス)は必ず必要になります。

マットについての解説も多数あり、ここでは書ききれないため、寝袋の記事を読み終わった後にでも読んでみてください。

>> 寝袋とマットは2つで1つ

 

まとめ

寝袋の形

 寝袋の形 ○良いところ  △いまいちなところ
封筒型
封筒型の寝袋
  • 普段使用する布団に近い
  • 寝ているときの圧迫感があまりない
  • 価格が安いものが多い
  • 家族単位で使うには便利
  • 重量が重い
  • 収納時に大きい
  • 寒冷地には不向き(体との密着度が弱いため)
マミー型封筒型の寝袋
  • コンパクトに収納できる
  • 重量が軽い
  • 寒冷地に向いている(体との密着度が強いため)
  •  寝ているときの圧迫感が少しある

 

中綿の材料

中綿の種類 ○良いところ  △いまいちなところ
化学繊維
sleepingbag_exceloft.JPGのサムネール画像
  • 普通に洗濯できる
  • 濡れに強い
  • ダウンに比べ値段が安い(約半額)
  • 収納状態で保管できる
  • ダウンに比べて重い(約2倍)
  • ダウンに比べて大きい(約1.5倍以上)
ダウン
sleepingbag_down.JPG
  • 化学繊維に比べて軽い(約半分)
  • 収納状態で化学繊維に比べて小さい
  • (約0.6倍以下)
  • 寝たときにふかふか感がある
  • 洗濯に専用洗剤が必要
  • 濡れに弱い(濡れると膨らまない)
  • 化学繊維に比べて値段が高い(約2倍)
  • 自宅での保管時にある程度ダウンを膨らます
  • 必要がある
  • (購入時についてくる巾着袋に入れるなど)
  • 保管状態が悪いとダウンにカビ生える

 

保温力

  • 余裕のある保温力の寝袋を選ぶ
  • 使用目的と時期を明確にする
  • メーカーの保温力はあくまで目安
  • ある程度、大は小を兼ねます

マット(マットレス)

断熱、地面の凸凹吸収のため、必ず用意する

 

寝袋(シュラフ)は1度購入するとあまり買い換えたりしないです。

自分の使い方にあった寝袋が見つかるといいですね(^^)

 

ネットで人気の寝袋・シュラフ売れ筋ランキング

以上の知識で判断力を身に着けて、大手ショッピングモールの売れ筋ランキングを覗いてみるのも面白いです。

実店舗では買えなくなるほどの大幅な値引率の寝袋や、アウトドアショップでなかなかお目にかかれない寝袋がたくさんあります。

購入者の声も多数掲載されていて、購入時の参考になります。

 

  ※Amazonは、保温力ごとに商品が整理されて、見やすくなっています

 

 

>>次の記事「寝袋とマットは2つで1つ!」

 

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